1. 新刊書
  2. 長澤唯史著, 『70年代ロックとアメリカの風景 音楽で闘うということ』 小鳥遊書房, 2021. 1. 29. 四六判286頁, 2,400

長澤唯史著, 『70年代ロックとアメリカの風景 音楽で闘うということ』 小鳥遊書房, 2021. 1. 29. 四六判286頁, 2,400

概要

反抗や闘いの矛先を見失った70年代、ロック・アーティストは自己や世界や表現手段、メディアなどを積極的に「構築」して時代や政治や権力と闘った!

アメリカの黒人音楽とその歴史の強い影響を受けた「ブリティッシュ・ロック」の闘い、大西洋を挟んだアメリカで人種民族問題などを問い直したアーティストたちの闘いの風景をアメリカ文学者が活写する。


目次

序 音楽で闘うということ

 

第Ⅰ部 70年代ロックの闘い——思想・文化・政治

 

第1章 ポストモダン・クリムゾン

      ——アイデンティティ構築とロック/SF

第2章 ハイパーリアル・イエス——起源なき反復の体現者

第3章 荒地に響くマザー・グースの歌

      ——英文学的ジェネシス論

第4章 「新たなエルサレム」を求めて

      ——EL&Pとポストモダン的崇高

第5章 ジェフ・ベックとギターヒーローの文化史、

          あるいはギターというメディア

第6章 ロックスターでありつづける困難と覚悟

         ——マーク・ボランと70年代ロック

第7章 ピート・タウンゼンドの〈ユメ〉と〈ウソ〉

         ——メタフィクションとしての『四重人格』

 

【コラム】 倒錯という戦略

     ——ブラック・サバスとH・P・ラヴクラフト

 

第Ⅱ部 アメリカの政治と音楽の闘い——人種・歴史・空間

 

第8章 不幸な変り者の系譜

     ——ボブ・ディランとアメリカ詩の伝統

第9章 LA/アメリカを演じつづけること

     ——イーグルスとアメリカン・アイデンティティ

第10章 「普遍の調べ」を追いつづけて

     ——カルロス・サンタナのアイデンティティと音楽

第11章 クロスタウン・トラフィックの結節点

 ーージミ・ヘンドリックスを生んだ時間と空間

第12章 女々しくて辛い場所に辿り着いたアイドル

     ——マーヴィン・ゲイと60年代の感情革命

第13章 ケンドリック・ラマーと内省のアメリカ文学

第14章 ウッドストック、ロックとカウンターカルチャー

     ——再考と再評価の試み

 

あとがき

参考文献

索引