概要
すべては気まま
1950-60年代のニューヨーク、ポロックやギンズバーグ、ケージやフェルドマンといった作家・芸術家の間を飛び回って早世した詩人、フランク・オハラ。パーティの片隅で、散歩の途中で、あてもなく書き散らかされた詩は、内面の告白とも霊感による予言とも異なる、独自の境地へといかにして達しえたのか。
戦後の狂騒と冷戦の抑圧の下で、あたうかぎり己の生と詩に自由を与えた異能に迫る!
目次
序
第1章 シュルレアリスムから離れて——オハラと絵画(1)
第2章 冷戦に封じ込められて——オハラと絵画(2)
第3章 ラフマニノフ、フェルドマン——オハラと音楽
第4章 一歩離れて——オハラの詩と個性
エピローグ
付録 フランク・オハラ詩選
註/略年譜/参考文献/あとがき