1. 新刊書
  2. 伊藤詔子『はじめてのソロー 森に息づくメッセージ』(NHKカルチャーラジオ 文学の世界)NHK出版,2017.1.1, A5判159頁,  \905

伊藤詔子『はじめてのソロー 森に息づくメッセージ』(NHKカルチャーラジオ 文学の世界)NHK出版,2017.1.1, A5判159頁,  \905

概要

日本人にとってソローといえば『ウォールデン 森の生活』。しかし、何となくタイトルは知っているが、読んだことはないという人が多いのではないか。またソローは多くの名言・警句で名高いが、生誕二〇〇年となる2017年に、これらを作品中の文脈に置き直してみると、もっと深い意味がつかめるかも知れない。本書はソロー文学の初心者に向け、ソローの二十一世紀的意味を問い直す試みである。



目次

はじめに

 

ソローの青年期——ウォールデンの森に入るまで

 

『ジャーナル』——なぜ、自然を物語るのか

 

『ウォールデン——森の生活』(一)——「自然の経済」とは何か

 

『ウォールデン——森の生活』(二)——森と町の境界に立つ

 

『ウォールデン——森の生活』(三)——多様な読まれ方を知る

 

『ウォールデン——森の生活』(四)——物語に隠された真実

 

『市民の不服従』(一)——ソローはなぜ刑務所に入ったのか

 

『市民の不服従』(二)——受け継がれた「不服従」の遺産


ソローの生涯——『一週間』の出版とエコロジーの発見

『メインの森』と『コッド岬』——野生とアメリカ史の原点

「ウォーキング」——世界は野生の中で保たれる

ソロー文学と『沈黙の春』——再生なき自然の悲劇

女性たちのウォールデン——「この場所」を愛して生きる

地図 ソローが生きたアメリカ
 
参考文献一覧