概要
なぜ、彼女たちハ「ダイムノヴェル」を読んだのか——
19世紀後半のアメリカ。長時間の単純労働に従事していた貧しい「ワーキングガール」たちにとって、「ロマンス」は特別なものだった——
ヒロインが「幸せな結婚」をする「大衆恋愛小説(ロマンス)」を愛読した女性労働者たちの意識を探り、「ワーキングガール」の歴史的・社会的・文化的背景を明らかにする。「ダイムノヴェル」から見えてくる「大衆と読書」の関係。
目次
まえがき
第一章:ワーキングガールの物語
第二章:ワーキングガールの物語の原型を求めて
第三章:世界をめぐるロマンス
第四章:ワーキングガール(働く女性)からワーキングガール(売春婦)へ
第五章:読者としてのワーキングガール
第六章:ワーキングガールの物語のパロディとしての『シスター・キャリー』
あとがき
図版出典一覧
参考文献